「失敗してはいけない」という呪縛を解く
これからSNS、特にX(旧Twitter)を本格的に活用しようと考えた時、多くの人が無意識のうちに体に力が入ってしまいます。
「会社の看板を背負っているのだから、下手なことは言えない」「有益な情報を発信して、すぐに成果を出さなければ」と。
真面目な人ほど、スマホの画面に向かって眉間にしわを寄せ、完璧な文章を練り上げようとしてフリーズしてしまうのです。
まるで、これからオリンピックの決勝戦に挑むアスリートのような緊張感です。
でも、少し冷静になって考えてみてください。
私たちが日々現場で向き合っている仕事には、確かに「絶対に失敗が許されない本番」があります。
しかし、SNSの、それも日々の投稿一つひとつは、本当にそこまでの緊張感を持って臨むべき「本番」なのでしょうか?
私が思うに、多くの人がSNSを始める前に挫折してしまう最大の原因は、この「過度な真面目さ」にあります。
最初からホームランを狙おうとしすぎて、バットを振ることさえ怖くなってしまうのです。
今日、あなたにお伝えしたいのは、「SNSをもっと気楽に捉え直そう」という提案です。
肩の力を抜いて、まずは深呼吸から始めましょう。
Xは「実験室」であり、大人の「遊び場」である
では、Xという場所をどう捉えればいいのか。私の答えは明確です。
ここは「練習場」であり、「遊び場」です。もっと言えば、色々なことを試していい「実験室」のようなものです。
断言しますが、Xの投稿は「本番」ではありません。だから、多少「テキトー」であっても全く構わないのです。
誤解しないでいただきたいのは、「テキトー」というのは手を抜くという意味ではありません。
「完璧を目指さなくていい」「間違ってもいい」と、自分自身に許可を出すということです。
ビジネスの世界、特に私たちが身を置くような実業界では、結果が全てと思われがちです。
しかし、ことSNSの初期段階においては、「成功」することよりも圧倒的に大切なことがあります。それは「経験」を積むことです。
どんな投稿に反応があるのか、どんな言葉がスルーされるのか。
それを肌感覚で知るためには、とにかく数をこなすしかありません。
1回の完璧な投稿を練り上げるのに3日かけるより、60点の投稿を毎日3日間続けた方が、得られるデータも経験値も段違いに多いのです。
現場仕事でも同じですよね。最初から完璧に墨出しができる新入社員はいません。
先輩の見よう見まねでやってみて、失敗して、怒られて、修正して、そうやって体で覚えていくものです。
SNSも全く同じ。失敗した投稿も、次に活かすための貴重な「実験データ」になります。
言葉を磨き、自分自身と出会う場所
Xを「練習場」と割り切って使い始めると、面白い変化が生まれます。
それは、Xが単なる情報発信ツールを超えて、あなた自身の成長を促す「道場」のような場所になるということです。
まず、「言葉の練習」になります。
140文字という制限の中で、自分の思いをどう言語化するか。
どうすれば誤解なく伝わるか。
日々それを繰り返すことは、ビジネスにおける言語能力を飛躍的に高めるトレーニングになります。
次に、「感情の整理」ができます。仕事でモヤモヤしたこと、嬉しかったこと。
それを短い言葉で吐き出すことで、自分の心の状態を客観視できるようになります。書くことは、心を整えることでもあります。
そして最後に、「自分探し」ができます。
どんな話題に自分が熱くなるのか、どんな表現を好むのか。
発信を続けることは、自分自身の価値観や輪郭を再確認する作業そのものです。
これら全てが同時にできる場所なんて、他になかなかありません。
だからこそ、Xはビジネスパーソンが発信力を鍛えるための「最高のスタート地点」なのです。
さあ、気負わずにスマホを手に取ってみてください。
今日のランチの写真でも、通勤途中に見た空の色でも構いません。
「練習」だと思って、最初の一言を投稿してみましょう。
その気楽な一歩が、未来の大きな可能性への入り口になるはずです。



