なぜ、あなたの会社のSNSは「スルー」されるのか?
「新商品が出ました!」「今ならキャンペーン中です!」「ぜひお問い合わせください!」
企業のSNSアカウントを見ていると、そんな投稿ばかりが並んでいることがあります。
まるで、毎日ポストに投函される色とりどりのチラシのようです。
もちろん、会社として売り上げを上げたい気持ちは痛いほど分かります。私たちだってそうです。
でも、一人のSNSユーザーとしてスマホを見ているときの自分を思い出してみてください。
タイムラインに流れてくるのが、企業の宣伝ばかりだったらどうでしょう?
正直、「またか……」と疲れてしまったり、無意識のうちにスルーしてしまったりしませんか?
SNSは、本来、友人や知人と交流したり、好きな趣味の情報に触れたりして楽しむ場所です。
そこに、スーツを着込んだ営業マンが土足でズカズカと上がり込んできて、一方的にカタログを広げているような状態。
それが、多くの企業アカウントが陥っている「売り込み地獄」の正体です。
毎回売り込みをされると、人は疲れます。そして、心のシャッターをガラガラと下ろしてしまうのです。
「一生懸命投稿しているのに、全然反応がない……」と悩んでいるなら、まずはその「売り込み姿勢」が原因かもしれない、と疑ってみる必要があります。
SNSは「無料の広告媒体」ではありません。「人と人とがつながる場所」なのですから。
人間味のない企業に、誰も心を開かない。「7:3の法則」
では、どうすれば心のシャッターを開けてもらえるのでしょうか。
その答えは、SNSを「信頼残高の世界」だと捉え直すことです。
現実の人間関係と同じで、信頼はお金のように貯金したり、引き出したりできます。
会うたびに「これ買わない?」「契約してよ」としか言わない人を、あなたは信頼できるでしょうか? 難しいですよね。
逆に、普段からあなたの話を親身に聞いてくれたり、面白い話で笑わせてくれたり、困ったときに助けてくれる人。
そんな人になら、いざという時に「力になりたい」と思うはずです。
SNSも全く同じです。
まずやるべきは、「信頼の貯金」を増やすこと。
そのための黄金比が、「日常・考え方・雑談・気づきが7割、告知は3割」です。
江口組で言えば、現場で汗を流す職人たちの真剣な横顔、安全に対する泥臭いまでのこだわり、地域のお祭りに参加した時の笑顔、あるいは社長である私が今日食べたラーメンの話だっていいんです。
「きれいな情報」だけでなく、会社の「体温」が伝わるような投稿。
「この会社、なんか人間くさくていいな」「同じようなことで悩んでるんだな」と共感してもらえるような発信。
それが、信頼残高をチャリンチャリンと貯めていくコツです。
7割の「人間味」を見せることで初めて、相手はあなたを「企業」という無機質な存在から、「信頼できる誰か」として認識し始めてくれるのです。
「買ってください」が「応援させて」に変わる瞬間
そうやって日々の発信で信頼残高が満タンになっていれば、何が起きるか。
たまにする「告知」が、単なる「売り込み」ではなくなります。
「あの会社が新しいことを始めるなら、見てみようか」「いつも楽しませてもらってるから、今回は協力しようか」と、受け手の捉え方がガラリと変わるのです。
信頼がベースにある関係性の中では、こちらの「お知らせ」は、相手にとっての「応援のチャンス」に変わります。
「買ってください」と頭を下げるのではなく、「こんな良いものができました」と報告するだけで、「待ってました!」「応援させて!」と手が挙がる。
これが理想的な状態です。
順番を間違えてはいけません。
× 売るために、発信する。
〇 信頼を積み上げた結果、売れる。
これが鉄則です。
焦る必要はありません。
まずは今日の投稿から、「売り込み」の肩の荷を下ろしてみませんか。
あなたの会社の窓から見える景色や、社員との何気ない会話。そんな「7割」の部分にこそ、お客様が本当に見たい「信頼の種」が隠されているはずです。
さあ、今日も信頼の貯金をコツコツと積み上げていきましょう。ご安全に!



